特別企画
104歳、哲代さん
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10月30日(木)上映は終了しました

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【解説】
 広島県尾道市で100歳を超えてひとり暮らしを続ける石井哲代さんの日々を見つめたドキュメンタリー。
 尾道の自然豊かな山あいの町にある一軒家で、100歳を超えてひとり暮らしをしている石井哲代さん。小学校の教員として働き、退職後は民生委員として地域に尽くしてきた。
 83歳で夫を見送ってからは、姪や近所の人たちと助けあいながら過ごしている。年齢を重ねて思うようにいかないことが増えても、哲代さんは自分を上手に励まし、自由な心で暮らしをしなやかに変えていく。
 その前向きでユーモアあふれる言葉の数々を紹介した書籍「102歳、ひとり暮らし。哲代さんの心も体もさびない生き方」「103歳、名言だらけ。なーんちゃって」は累計11万部を超えるベストセラーとなった。
 そんな哲代さんの101歳から104歳までの日々にカメラを向け、老いて楽しく生きるヒントにあふれた暮らしを映しだしていく。
 子供には恵まれなかったけれど、近所に住む姪や親戚との距離感がいい。そして「ありがとう」という言葉やユーモアを交えながら暮らす彼女の姿に励まされる。哲代さんは幸せなのだろうなと感じられる、そんな雰囲気がスクリーンから醸し出されていた。
 ドキュメンタリーが映しだす三年の間に、二回位入院しているし、一時は施設にも入居しているのでずっと一人暮らしというわけではない。でも頭はしゃっきりしているし、とてもチャーミングな方なので楽しく最後まで観ることができた。
 100歳を超えてひとり暮らしなんて憧れ以外の何物でもない。前向きにしなやかに生きる彼女の姿に観ている私たち観客が元気づけられる、そんなビタミンのような作品だ。
(陽)