機関誌6月号 通巻798号より

◎大変よかった  ◯良かった  ◇普通  ◆あまり良くなかった  ☐その他

◎最後のシーンが印象的であった。親が撃たれてたおれる。子供がつり橋でたおれたと同時に出なかった声が連発する。本当にキルギス人の誇り、馬を愛する心、馬を商売にしたくない、本能みたいなものが感じられた。(78歳)
◎大変よかったです。(77歳 女)
◎何故、馬を盗むのか。我々社会の常識と主人公ケンタウロスの物事に対する考え方の相違を考えさせられる映画です。昨年の『サーミの血』のトナカイ民族とも繋がる面があった。(75歳 男)
◎なぜか、反捕鯨の人たちが太地イルカ網を破った事件を思った。(74歳 男)
◎人は富と権力を得る為にだんだん純粋な心と自然界から遠ざかっていく。(73歳 女)
◎「ケンタウロス」と呼ばれた男は死んでしまったのだろうか? その息子は、彼の「想い」を受け継いで馬と民族を大切にしたのか? そうあってほしい!!(71歳 女)
◎信念のために生きていくことに共感します。そのためには生きていかなければならない。殺されるようなことがあってはならない、と思いました。(71歳 男)
◎アジア人の気風の共通性をみたいけど日本人の方がコソクかな。今、悩みもあり、解決の糸口をみい出せず、映画にもとめ、多少みえたかな。正面突破か、じっくり考え、行動しかないのでしょうね。いくつになっても悩み……あるんですね。(71歳 女)
◎文明の発達が必ずしも人間に幸福をもたらさない。失うものの方が大きいのではないか。(原発然り) 馬をめぐって競走馬で金を儲けたり、このようにして格差が広がっていくのだとしみじみ思った。(70代)
◎商業ベースに乗らない映画を取り扱ってもらい感謝しています。(69歳 女)
◎時代遅れの無器用なケンタウロスの遊牧民族の血は、金もうけの道具にされた馬たち(かつて人間の翼だった馬たち)の姿を見るにしのびなかったのだろう。自由に野山を駆けろ、ケンタウロス!!(と心の中で応援する) 昔の映画が好きな純朴なおじさんは、時代の流れや新しい価値観にどこまで抗い続けられるのだろう。『明りを灯す人』もそうだったかなあ。(68歳 女)
◎キルギスでは元々、人々は馬々とふれあいの中で生活してきたはずなのに、いつからか、あんなふうに人によって馬が拘束されていくなんて、馬にムチを打つあの男は弱者に対して暴力的でゆるせない。ケンタウロスはなぜ家族とバラバラになって最後には撃ち殺されるのだろうか。本当に腹立たしい。(57歳 男)
◎よくぞ、こんな映画をみせて下さいました! ありがとうございました。(56歳 女)
◎キルギスの映画は初めてでした。キルギスのあの村の人の馬への思いに何か胸が熱くなりました。(55歳 女)
◎[希望]『お引越し』相米監督、田畑智子デビュー作。(55歳 男)
◎今回も楽しめました。終了後の解説が良いですね。会場もキレイです。(42歳 男)
◎宗教のおそろしさがよくわかった。理髪をしてくれた人のように「自分は自分。でも、それをあえて口に出しはしない」と世の中に折り合いをつけて生きている人が多いのかな? それが生きのびるための知恵なのかと思いました。(女)

〇文化のちがいか、よく解らなかった。(81歳 女)
〇文明の進歩に同調しない、昔のよき物を自分でよしとして守る人は時代についてゆけないと評する、進歩したことが正しいという姿勢で!!それがよいか悪いかはわからない。ラストに父の死と息子の発語が何かを暗示しているのかしら?(74歳 女)
〇純粋な魂の主人公が古き良き伝統を忘れない生き方が周囲の人達とずれていき自滅してしまうストーリーが悲しい。天山山脈等の風景と共に心に残る映画でした。(73歳 女)
〇監督でもあり主人公でもあるケンタウロスが訴えようとしているものは何なのかを考えさせられた映画である。吊り橋を通る人たちの動きを通して世代の違い、イスラム教の原理主義への批判、キルギスへの誇り(馬は人の翼)等であるラスト、撃たれて死ぬのは悲しい。(77歳 男)
〇すぐに感想が出てこない。地味な映画だけど好きです。(70歳 女)
〇富と権力の為に、心と翼を失ったという言葉が心に残りました。キルギスの映画をみたいと思ってきましたが、かないました。馬が、とても美しいですね。最後は想像以上でしたね。(70歳 女)
〇キルギスの映画は二度目。前回の『明りを灯す人』も、とても心に残っています。自然がいっぱいの時代から、ただただ近代化すすみ、人々の生活も変化してきているのに、変化についていけない男―もの悲しい最期でも、喋られなかった息子が「お父さん…」と発するのは、とてもつらく感じた。(70歳 女)
〇キルギスという国のことはあまり知りませんが、長老が裁判権を持っているのは、十分な話し合いで物事が決っていくのは良いと思う。(68歳 男)
〇時代の流れに抗う様に生きる人々と、それを受け入れる人々。民族の心を保つために馬を放つ主人公ケンタウロス。息子の発する言葉が親の想いを受けていくだろう。多くの余韻を残して良い終り方だった。(66歳 男)
〇何となく余り予備知識のないままの鑑賞で、名前とかがいまいちよくわからないで何とか話についていってました。とても距離感のある内容でもあり、一方、究極のところ何を大事にして毎日生きていくのかを問われた気もしました。(64歳 女)
〇聴覚障碍者を明るく生き生きと暮らす配役に位置させたことが、印象深い。手話はロシア語なのだろうか。キルギス語なのか、興味深い。(64歳 男)○ぼんやりとケンタウロスの気持ちが伝わってきます。遊牧民として、馬と一緒に生きてきたキルギスの人々は、「文明の進化」という抗いがたい大きな時代の波に流されていく。ケンタウロスは一人取り残されたように生きているが、彼が死んだ時に息子が声を発する、という終わり方をしました。細い糸のようにだが思いは伝わっていくのだろう。(63歳 男)
〇ケンタウロスと息子とカミさんがかわいそう。中央アジアの美しい景色が、何故か悲しかった。イスラム教にやや批判的なのが印象に残った。お世話になった阪神や園田のサラブレッドも、大草原に解放してやりたかったです。(63歳 男)
〇キルギスがムスリム一色に染まっていないことが分りました。でも主人公は、おそらくムスリムによって、映写技師の職を失ったのですね。(60歳 男)
〇大きなスクリーンで見ると、大自然の美しさがより印象に残った。美しい山や川、美しい馬、時代の流れについていける人といけない人、村社会の残酷さ、いろんなことを考えたが、キルギスに行ってみたいと思った。(女)
〇「放つ」、放たれたのはケンタウロスではないかと思った。村から追放され、放たれたケンタウロス。その彼が多くの馬を放ち、この世からも放たれる。そして、彼の存在が息子につながっていったと思う。(女)

◇風土に根ざした御話でした。(71歳 女)
◇馬は美しかった。村の閉鎖的空気は感じとれた。主人公は甘ったれに見えた。[希望]『1987―』(韓国)『トラ・トラ・トラ!』(日本)

◆主人公の心情が全く理解できませんでした。映画という文明の産物が好きなようで、元技師でもあった彼が馬を野生に戻そうとする? 遊牧民は野生の馬を飼いならすことで生きてきた人達ではないのか。妻や子供に対してどう思っているのか? 矛盾だらけの映画と思います。でも馬の映像はすばらしかったです。(主役をもっとちがう俳優がやれば違う印象になったかも)(67歳 女)

☐彼、ケンタウロスはいったい何者であったのか、何の象徴であったのか。そして彼が繰り返し解き放とうとする馬たちとは何であり、何から解放させようとしているのか。カルバイに「何故、馬を放つのか」と問われた彼が、古いキルギスの民の「ひとつの拳のように」結びついていた昔を熱く語り出し、涙を流す様子を見ていると、民族としてのアイデンティティや伝統が失われていこうとしている今のキルギスの姿を憂いているようにも思うが、しかし、そのケンタウロスは、伝統的な馬飼いとかではなく、ある種、近代文明の使途でもある映写技師であるということ。正直、この物語の言おうとしていることをきちんと掴むことは結局できなかった…。ただ、何か、とても深い、切々とした哀しみのようなものは感じました。(67歳 男)